「もうやめるのにゃ〜! エンジェルがかわいそうにゃ」
「ナ・・・
ナニ〜〜!?」
ビックリした諸尾博士は、目玉が飛び出そうなほど大きく目を見開くと
みぃなさんを睨みつけました。
「これ以上撃たないであげてにゃ〜! すごくイヤがってるのにゃ〜!」
「この人類の危機に、安っぽい同情はヨセ!みぃなクン。きみは人類を・・・・
いや、このワタシを裏切る気なのか?」
博士のケンマクにたじろぎながらも、みぃなさんはヒッシに訴えます。
「裏切るなんて・・・そんなつもりはナイにゃん。みぃなは、生まれたときから
人間に育てられて、ずっと自分が人間だと思っていたのにゃ〜」
「家族の中で、ナゼ自分だけ這いつくばって床でご飯を食べるのかにゃ?
ナゼ2本足で立てないのかにゃ?ドウシテしゃべれないのかにゃ・・・?
いつもいつも、ズット理不尽に思って泣いていたのにゃん。
たまたまネコ語翻訳機の実験台になったとき、博士に悩みを聞いてもらった
のがきっかけで、ヨソで暮らしていた姉妹と揃って人間にしてもらったのにゃん。
博士の恩は決して忘れたりしないにゃん!」
「じゃあ、どうして・・・!」
「ソンナみぃなから見ると、人間の心を宿したエンジェルも、やっぱり人間だと
いわざるを得ないにゃん。
人間同士は、いじめたり傷つけてはイケナイと、
博士は私に言ったのにゃ〜〜!」
諸尾博士は、コトバに詰まってしまいました。
「エンジェルはまだ生まれたばっかりで、状況がよくわかっていないのにゃ〜。
よく話して聞かせれば、キット侵食をやめると思うのにゃん。」
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