ヒュウウウウウウ・・・・・・
 
風を切るような大きな音を立て、小型宇宙艇が亜空間回廊から通常空間へ
姿を現すと、星姫様クリス大佐ポッポ・コバト少佐ピーちゃん
目の前に巨大な壁のような物体が迫っているのを発見し、とても驚きました。
 
うわあ〜!!緊急回頭、取舵いっぱいだポッポ!」
 
 
かろうじて壁との衝突を回避した一同が、改めて壁を観察すると・・・・・
壁は、100km四方ぐらいのマスごとに色面で区切られていて、
どうやら全体で巨大な絵を構成しているようです。
 
「全体が見渡せなくて、何が描かれてるのかさっぱりわかんないね、、」
星姫様のつぶやきに、クリス大佐が良いアイデアを思いつきました。
 
「ゆっくり壁と平行に進みながら、1マスごとに色を観察して、見やすい
大きさの画像上にマッピングすれば、時間がかかるけど絵の題材が
わかるんじゃないかな」
 
「オーケー、ポッポ。ゆっくり進むから、マッピング作業をお願いポッポ♪」
 
ポッポ・コバト少佐の正確な操縦で、壁と平行して進みながら、星姫様が
壁の色を読み取り、クリス大佐が内蔵のお絵かきソフト上にマッピングし
ていきます。
 
****
 
「じゃあ、結果を縮小して壁に投影してみるね。」
クリス大佐が、額の三角形の奥に内蔵された投影装置を使用し、壁の
比較的白っぽいマスへ向かって、得られた情報を映し出します。
 
 
 
ぴ〜〜♪♪
 
「うん、優しげなお姉さんの絵だポッポ。ピーちゃんも大好きポッポ?」
 
蓬莱市にも伝る、弓道の装束を纏った女性像ね。あと背景に、
工廠艦隊らしき姿が見えるようね・・・」 
 
「ええ。どうやら、誰かが艦隊のお祝いに、巨大なドット絵を宇宙へ
設置したんじゃないかな。」
 
 
 
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