ズズズズズズズズズズズ・・・・・・
 
星姫様クリス大佐ポッポ・コバト少佐ピーちゃんが乗った小型艇が
次に亜空間トンネルから姿を現すと、ちょうど目の前を長大な編成の
宇宙列車が通り過ぎていくところでした。
 
「彗星丸!?・・・じゃなかった、彗星丸よりはるかに長いみたい」
 
「ああ、あれは確か、宇宙JRの0系新幹線のように見えるけど・・・」
星姫様のつぶやきに答えながら、クリス大佐は列車の出入口付近に
掲示されている方向幕を、内蔵の望遠レンズで読もうと試みます。
 
 
ひかり3150号 新プレアデス行
 
 
また、床下機器の刻印には次のように書かれていました。
 
 
銀河鉄道公団 3023
 
 
「え〜、どうやら、ミヤザワ先生マツモト先生による言い伝えに登場
する、銀河鉄道みたい。」
 
「私も絵本で見たことあるけど、汽車じゃなかたっけ。ていうかそもそも
実在したの!?」
 
 
「ピーー♪」
「ピーちゃん、乗ってみたいポッポ?」
嬉しそうに列車に手を振るピーちゃんに、みんな思わずにっこりします。
 
「確かに、列車に乗せてもらえればお互いの艦隊に帰れる可能性は
高いんじゃない?」
「残念だけど、銀河鉄道の厳しいルールでは、切符やパスがないと
乗れないって聞いたことがあるよ。」
 
列車の車窓には、二人づれの少年や、子供を連れたスラッとした婦人
ほか、ちらほらと乗客が乗っているのが見えました。
 
小型宇宙艇の一行は、宇宙の彼方を目指し突き進む列車を、しばし
眩しげに見とれていました。 
 
 
 
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