ウウウウウウウウーーーーーンンンン・・・・・・
 
スイッチを押すとすぐに、内臓を揺さぶるような低い唸りとともに、ポッポ・コバト少佐
小型艇はテレポーテーションを開始します。
 
「ふう〜〜、、」
大きな溜息とともに、ポッポ・コバト少佐が二人に話しかけます。
「助かりましたポッポ。あのままだと、大重力でぺちゃんこになってしまうところでした
ポッポ!」
 
「いえ、この艇の性能と頑丈さのおかげよ。」
 
星姫様クリス大佐も、大重力から開放され、ほっとした表情で操縦席の背もたれに
よりかかりながら答えます。
 
 
 
小型艇は、テレポーテーション状態のまま、何処かへとジャンプしようとしています。
 
 
 
「・・・・え、、何かおかしいポッポ」
暫くして、ポッポ・コバト少佐がつぶやきました。
 
「確かにずっとイベントホライズンが見えてて、亜空間回廊を進み続けてるみたいね。」
星姫様が周囲を観察しながら言うと、クリス大佐も答えます。
「ずっとテレポーテーション中、ってことよね。コバト少佐、テレポーテーションする先は
ピヨピヨ星人であるあなたの思念で制御されているんでしょう?」
 
「それが、、なにぶん慌ててたから、しっかり目的地を定めずスイッチを入れたポッポ」
ポッポ・コバト少佐は、申し訳なさそうに俯きながら二人に告げました。
 
「私にもまだ判らないけど、きっと私の潜在意識が行きたがっている場所へ向かって
いるんだポッポ!」
 
「わかったわ。行きましょう!三人で。」
クリス大佐が言うと、星姫様も大きく頷きます。
 
 
 
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