「う〜ん、、あれ?ここは・・・」
 
内蔵の太陽電池によって、起動に必要な電力を蓄えたクリス大佐
ようやく目を覚ますと、傍らを漂う星姫様に不思議そうにたずねます。
 
「クリス大佐!私たちは現在、宇宙空間を漂流中で、光学式着艦制動
装置で停止しようとしてるけど、制動には私たちのポーズが大事なの。
あなたも手伝って!」
 
「え??・・・ええ、わかりました、、」
 
手短に状況を説明する星姫様に、すぐに伊19号から次のポーズの
テーマが伝えられます。
 
「次のテーマは、ヴォーグでござる!!」
 
(ヴォーグ!?ヴォーグ・・・何だろう、サイボーグ的な何かかしら・・・)
聞きなれない言葉に頭を抱え、お互いの顔を見ているうちに、クリス
大佐と星姫様は、アッという間に第二フレームを通り過ぎてしまいま
した。
 
 
ビュゥゥゥmm・・・・・・・・
 
「え、今のポーズで制動がかかったの?」
 
びっくりする星姫様に、伊19号が興奮して答えました。
 
「調べたところ、ヴォーグはファッション雑誌らしいでござるが、偶然にも
ちょっと考えてみるポーズが、よくある表紙のポーズに合致したでござ
る!」
 
「ふう、よかったわ。」
クリス大佐も、星姫さまも、束の間ほっとした表情を浮かべます。
 
「ただ、お二人ともマンガプロポーションで頭身が低めのため、モデル
体型の方ほど合致率が高くないでござる。それでも、どうにか1.2%
制動がかかったでござるよ!!」
 
 
 
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