街の通りを走り続けたユウ中佐とうさぴー少佐は、いつの間にか
見晴らしのいい大きな橋の上にやってきました。
「ユウちゃん、街で見かけた女の子だぴょん!ほら、ちょうどアルプスの
トンネルへ走ってるぴょん♪」
「わああ〜!!まってうさぴー少佐、ちょっとまって!」
「どうしたんだぴょん?」
怪訝そうなうさぴー少佐に、両手をぶんぶん振りながらユウ中佐が言います。
「ビッグベン(今はエリザベスタワーだっけ?)とアルプスと街と、距離と高さの
関係が絶対おかしいって!変だ変だと思ってたけど、今度は絶対変だよ!」
「確かに、一見すると変かも、だぴょん。」
うさぴー少佐は、いかにも、というように大きく頷きます。
「ユウ中佐、この橋を見て、どう思うぴょん?」
「どうって・・・・タイガー戦車が渡るには多少強度不足かな〜とは思うけど
普通の鉄の橋じゃない。」
首をひねるユウ中佐に、両手をいっぱいに広げながらうさぴー少佐は言います。
「この橋は、高さと距離を自在に超える橋、つまりアート、またはアート心だと、
ユウちゃんは思わないかぴょん?」
「あ・・・・」
ユウ中佐は、気絶から目覚めてからの事を思い出して、この世界の秘密の
一端に触れたように思いました。
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