女王陛下、私たちは元の世界に戻る方法を探してるんです!」
 
「ほんとだぴょん!ボクらは、木星軌道上でピヨピヨ軍と対峙していたぴょん。」
 
身ぶり手ぶりで必死に説明するアリスとうさぴーの話を、頷きながら聞いていた
赤の女王は、穏やかな口調で語りかけます。
 
「わかりました。私にいい考えがあります。」
 
 
「わたしは、あなたたちが戻る方法を知っていそうな人を一人ご紹介しましょう。」
 
「???」
 
訝しげな表情のアリスとうさぴーを前に、エレガントな身ぶりで赤の女王は続けます。
 
「彼が知らなければ、彼にも知っていそうな人を紹介してもらうのです。このように、
知っていそうな人を次々と紹介してもらえば、だいたい6回ぐらいの紹介で本当に
知っている人に辿り着けるでしょう。」
 
「なるほど、前に『ダイタンな初夏』っていうアニメで聞いたことがあるぴょん!知人の知人
というように辿っていくと、世界中の人にたどり着けるという仮説で、SNSの基礎になって
いる理論だったと思うぴょん。」
 
「グッドアイデアですね!ありがとうございます、女王陛下。」
 
赤の女王は、またにっこりと微笑んで言いました。
 
「では、まず帽子屋を尋ねるといいでしょう。」
 
アリスとうさぴーは、親切な赤の女王にふかぶかと謝意を表します。 
 
 
 
 
 
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