ピーッ!ピーッ!ピーッ!ピーッ!
 
突然、モリス大佐ユウ中佐がトリス大佐の記憶をモニターしている戦闘艦橋に、
艦隊通信の着信を知らせるブザーが鳴り響き、全周モニターの一角に一機の
クリス型アンドロイドが映しだされました。
 
「モリス!ユウ中佐、聞こえてる?こちら土星基地パンドラよ。」
 
パンドラ大佐!ええ、聞こえてるわ。」
モリス大佐が急いで返信しますが、土星基地に返信が届くのは電波の速さでも
時間がかかります。
 
 
「パンドラ大佐・・・今は土星基地ですか。地球軍風に改装後もキリッとしてます♪」
ユウ中佐は、現在でも元気そうなパンドラ大佐の姿に、ちょっと感動しました。
 
「再起動中のトリスの記憶を見たのね?私たちはアンドロイドだけど、記憶を覗かれる
のはあまり気持ちのいいものじゃないでしょう。」
 
「そうね。・・・ごめん、パンドラ。トリスにも、悪かったわ。」
モリス大佐は、返信用のカメラにぺこりとお辞儀します。
 
「クリス大佐とトリス大佐の現在地は、こちらでもモニターしてるわ。土星基地からも救助
艇を出すから、きっと大丈夫。」
 
そういうと、パンドラ大佐は出航の準備のために、画面の奥へと姿を消しました。
 
 
 
 
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