「トリス、真上!太陽の中から一機、突っ込んでくる!!」
後続のパリスの、絶叫に近い無線に驚いたトリス少尉が見上げると、黒い人型の機影が
戦闘機動でまっすぐに突入して来ます。
「パ・・・・パンドラ!?」
タタタタタタタン!
乾いた音を立てるマシンピストルの連射をぎりぎりでかわしながら、トリスは急いで
クリスたちに無線で伝えます。
「邀撃部隊に先行して、レーダーに映りにくい機体が単独で奇襲をかけて来たらしいわ。
この場は私にまかせて、クリスたちは先に進んで。」
「トリス!一機で大丈夫?」
「まかせて。私たちの戦略目標は戦線後方の都市攻撃よ。全員が邀撃機に足止めされ
たら作戦は破綻するわ。行って、急いで!」
「わかった。後から必ず来るのよ。」
クリスたちの編隊から離脱すると、トリスは大きく旋回してパンドラに接近を開始します。
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