「姉さん、フルスピード魚雷を追い越して!でないと魚雷の爆発に巻き込まれちゃう!」
 
「了解。」
 
魚雷を発射して身軽になったクリス准尉たちの戦闘攻撃機は、モーターを全開にして
フルスピードで宇宙戦艦プラチナのブリッジすれすれに通過します。
 
ズドドドドドドドドドドド
 
 
たちまち、激しい衝撃とともに後方で閃光が炸裂します。
 
命中、命中!ぜんぶ当たったよ、姉さん!!」
 
「トリス、戦果を確認して。戦艦プラチナはまだ動いてる?」
 
トリス准尉が後部座席から振り返って見ると、戦艦プラチナは船体中央から真っ二つ
折れ曲がって、破片を撒き散らしながらそれぞれ別々の方向に漂流を始めていました。
 
「宇宙戦艦プラチナの撃沈を確認。姉さん、大戦果よ!」
 
「了解。でも、敵の戦闘機に捕まらないように離脱して母艦に帰還するまで、喜ぶのは
まだ早いわ。後方の敵機を監視して!」
 
クリス准尉とトリス准尉の戦闘攻撃機は、機関砲を損傷したまままだ戦場の真っ只中
いるのです。
 
 
 
 
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