わあ〜!とうとう宇宙に来ちゃったよ、、すごいねえ、トリス♪」
 
次の場面では、クリストリスは練習用の小型宇宙船に乗って、宇宙空間で飛行
訓練をしている様子です。
 
「姉さん、ちゃんと前を見て、しっかり操縦しなきゃ!・・・なんだか機体が不安定に
揺れてる感じだよ。」
 
「T-74練習機、けっこう機動力もあるし、加速のよさがたまらないよね!ねえ、もう
ちょっと加速してみようか、、」
 
「も〜、、飛行指示書どおりに飛ばないと、母艦に帰れなくなっちゃうよ。」
 
「大丈夫、宇宙空母ナスカはちゃんとレーダーに映ってるから。ていうか、訓練飛行
中はクリス准尉ってよばなきゃだめよ、トリス准尉♪」
 
クリス准尉はいたずらっぽく笑うと、T-74練習機をぐんと加速します。
 
 
 
「7番機、コースをはずれてるぞー!何やってるんだ。まじめにやらないと
なぐるぞー!!」
 
ヘッドホンから、隊長機に乗っている飛行教官の怒鳴り声が響きます。
 
後北条中尉、わたしたちを殴ったら手のほねにひびがはいっちゃいます
よ〜♪」
 
「うをっ!?クリス准尉とトリス准尉か。むむぅ・・・。金属とプラスチックで
できた連中は、殴ったほうが痛いもんなぁ。だけどおまえら、戦争はもう
先月から始まってるんだから、オレたちも訓練が済んだらすぐに最前線
だ。気を引き締めて訓練しろ。」
 
「後北条中尉、わたしたちはアンドロイドだから、気を引き締めるって、どう
したらいいのかよくわかりません、、」
 
クリス准尉の返事に、後北条中尉(のちの元帥)は少し考えて、言い直し
ました。
 
「よし、ではAIをフル稼働して、操縦方法のすべてと非常時の対処方法を
記録しろ。これならできるかな?」
 
「了解しました!」
 
クリス准尉とトリス准尉は、真剣な表情で訓練を続けます。
 
 
 
 
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