アミダポリス市長の了解をもらったぽぽりんは、キャロル・キャットさんといっしょに
アミダタワーの階段を上の階へと登っていきます。
 
「図書館の上は、アミダポリスの模型や、都市の歴史の資料室になっています。」
 
ぽぽりんは、広間の空中に浮かんだ大きな模型に、驚嘆した様子です。
「みごとな模型ぢゃの!まるで本物のようぢゃ♪」
 
「模型は、手前から時代が新しい順に並んでるんですよ。これは、現在のアミダポ
リスの模型ですね。」
 
 
「キャロル・キャットさん、ワシ前から不思議に思っちょったんぢゃけど。この、基盤の
下側の部分にも、人が住んぢょるんかの?」
 
「もちろんです。基盤の重力を調節して、基盤側へ1Gで引っ張られるようになっている
ので、上部側と同じように人が暮らせるんですよ。この技術で、基盤に対する都市の
容積は2倍になったんです。・・・・で、基盤の技術が進歩する前の、およそ100年前
のアミダポリスの姿が、こちらの模型です。」
 
 
「うん、規模は今より小規模ぢゃけど、美しい空中都市ぢゃの。」
 
「周囲を回廊に囲まれて、時空間圧縮技術もこのころから大規模に活用され始めた
様子ですね。赤い柱の回廊部分が、時空間制御構造になってるんです。・・・そして
次の模型は約200年前、時空間圧縮技術の黎明期時代のアミダポリスの姿です。」
 
 
「あ・・・・赤い回廊の部分が時空間制御のための構造物ぢゃったかの?ていうか
ちょっと待ってくれい!この都市は・・・・・」
 
ぽぽりんは、何かに気づいた様子で、目をまん丸にして口をパクパクしています。
 
「ぽぽりんさん、どうかしましたか?最後の模型は約300年前、時空間制御技術
が開発される前の、まだイヤポポリスと呼ばれていた時代の姿です。」
 
 
「ちょっ・・・・ちょっと待ってくれい!ワシ、頭が混乱して・・・イヤポポリス?300年
前ぢゃと??ど、どういう事ぢゃ!?」
 
ぽぽりんが両手で頭をかかえて、上を向いたり下を向いたり混乱していると、サン
グラスをかけた3人のウサギ型の男たちが、ゆっくりとぽぽりんの前に現れて、
穏やかな物腰でぽぽりんに語りかけてきました。 
 
 
「お探ししましたよ、ぽぽりんさん。私たちがご説明しましょう。」
 
 
 
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