ドドーン!ゴロゴロゴロゴロゴロ
「うを!あれは・・・?」
第二回廊で、キャロルキャットさんと並んでしばらく砂漠の彼方を見つめて
いると、雷鳴のようなエンジン音とともに地平線の上空あたりから何かが
こちらに飛来する様子です。
「なんだか、生き物のような動きぢゃの!」
その飛行物体は、蛇のようなみごとなS字に機体をくねらせながら、ゆっく
りとふたりのいる第二回廊の一角に接近してきました。
「連節式自動旅客機、通称ドラゴンよ。さあ、これに乗って第三回廊に進み
ましょう。」
「これは、どうやって乗ったらええんかの?ドアはどこにもないようぢゃが」
「そうそう、これってこういうふうに、背中側に立って乗るんです。」
説明しながら、キャロルキャットさんは第二回廊の廊下の端から身軽にド
ラゴンの背に飛び乗ると、ぽぽりんに言います。
「大丈夫、ドラゴンは飛行中に独立した重力フィールドを周囲に展開する
から、宙返りしても足場は安定してるんです。ぽぽりんさんも、どうぞ♪」
「お、おう!」
ぽぽりんも、エンジンナセルを足場にして、なんとかドラゴンの背によじ
登ると、機首の方向を向いて立ちました。
「準備はいいですか?では、出発進行〜♪♪」
キャロルキャットさんの合図とともに、連節式自動旅客機ドラゴンは再び
雷鳴のようなエンジン音を轟かせながら、ゆっくりと砂漠の上空へと上昇
を開始しました。
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