「ここは?・・・いったいどこぢゃ」
 
ぽぽりんが意識を回復すると、あたり一面真っ白なへやの中でした。
 
 
 
 
 
 
壁も床も天井もすべて真っ白な部屋は、影が少なくて部屋の形も広さもはっき
りとわかりません。
 
「なんだか現実感が乏しい部屋ぢゃの。ワシは今まで、夢を見ちょったんじゃ
ろうか・・・・・・?」
 
ぼんやりと部屋の中を見回すうち、急にぽぽりんはハッとして目をみはります。
 
「これは!!おおお・・・ これは彗星丸で借りてワシが着ちょったマントぢゃ!
こっちにはタキオン粒子ピストルもある。そうぢゃ、ワシはあの時、彗星丸の
屋上でクリス大佐と衝突して宇宙へ飛び出して・・・どこかわからんけど、この
場所に着いたということらしいの。」
 
ベッドから上体を起こすと、足元の方向にドアがあります。
 
「おお!出口ぢゃろうか?」
 
どのくらいの時間、意識を失っていたのでしょう・・・ぎしぎしと軋む全身の筋
肉をなんとか動かしてベッドから立ち上がると、ぽぽりんは扱いなれたタキオ
ン粒子ピストルを持って、ゆっくりとドアのほうに歩き始めました。
 
 
すすむ
 
 
 
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