ドアを開けて真っ白な部屋から出ると、そこは見知らぬ海岸でした。
ぽぽりんが目覚めた真っ白な部屋は、岬の先端に立つ高い塔の一
階にあったようです。
 
「・・・どこかわからんけど、日当りのいいきれいな場所ぢゃの。まるで
熱海のような雰囲気ぢゃ。」
 
潮風がそよぐ海岸沿いの舗装道路を、ぽぽりんは進んでみることに
しました。
 

 
 
「むう、あれは何ぢゃ!?」
 
海岸沿いの道を歩いていくうち、ぽぽりんは海上に音もなく浮かんで
いる大きな街に気づきました。
 
「飛行都市イヤポポリス?・・・ではなさそうぢゃの。デザインがまったく
ちがう。では、イヤポポリスと同様の飛行都市か?」
 
塔や回廊が立ち並ぶその都市は、土台となる飛行基盤の下側にも、
上部と同規模の建物が建設されているようです。
 
「おおお!あっち側の建物は、どんな風に使うんぢゃ?人がさかさまに
立てるんか??ニュートン先生も腰をぬかしそうぢゃの。」
 
飛行都市は、海岸沿いの海上を悠然と進んでいきます。
 
「イヤポポリスのある31世紀の地球には、ここまでの技術は存在しない
はずぢゃ。ということは・・・・ここは地球ではない別の星か、仮に地球だ
としても31世紀ではない別の時代だということぢゃ・・・!!」
 
ぽぽりんは、自分の推理の結論に愕然として、その場に立ちつくします。
 
 
 
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