「さあ、ユウ中佐、まいりましょう!」
「は、はい!!」
小型ロケットを背負った星姫さまとユウ中佐は、彗星丸のエアロックを出ると、
屋根の上を機首に向かって助走して、勢いよく進行方向の宇宙へと飛び立っ
ていきます。
「わ、、わあ〜!姿勢が安定しないぴょん!!」
初めて小型ロケットで飛んだユウ中佐が姿勢の制御に四苦八苦しているのを
見て、星姫さまが声をかけます。
「ユウ中佐、まっすぐ前を見て、背筋をのばすのよ。このロケットは、重心と背筋
の角度で方向をコントロールするのです。大丈夫、すぐに慣れるでしょう」
「は、はい、、」
ようやくまっすぐに飛び始めたユウ中佐に、うさぴー少佐が無線で話しかけて
きました。
「ユウちゃん、現在ユウちゃんたちは、はっつぁんの無線をもとに予測した、はっ
つぁんとクリス大佐の未来位置にまっすぐ向かってるぴょん。だけど、はっつ
ぁんたちの予想進路は、小惑星ギドラの軌道と交差しているのが気になるぴょ
ん!ユウちゃん、星姫さま、充分に気をつけてがんばってくださいぴょん!」
「うん、うさぴー少佐。わたしも、超がんばる!」
うさぴー少佐にそう答えて、ユウ中佐はまっすぐ前方に目をこらします。
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