「地球の宇宙巡洋艦と連絡がとれたグラ!」
  
おおおお!
  
小惑星探査機グラサンレッドの声に、宇宙船の残骸の中に集まった6人の仲間
一斉に歓声をあげます。
  
「な、何て言ってるッキニ?」
  
「・・・戦隊司令官のフォリス大佐が言うには、この近くで地球艦隊が作戦中に、2
名が宇宙空間へ投げ出されてしまい、このままだと彼らを救助するより前にこの小
惑星ギドラに衝突しそうらしいんだグラ。
  
そこで今から15分後に、救助に来た重巡2隻でギドラを砲撃して安全な軌道まで
動かすので、オレたちは宇宙空間へ退避するように言ってるグラ!!」
  
船内のプロジェクターで空中に図解を映しながら、グラサンレッドが説明します。
 
 
「ど・・・どうやって宇宙に飛び出すッフー??」
ロボナイトは、びっくりしてたずねます。
  
「失敗したら、もう小惑星ギドラにはもどれないッキニ。ここにある予備の部品
メンテナンス機器は置いていくッキニ??」
みんなは、不安そうにガヤガヤと騒ぎ始めました。
  
「小惑星の重力はごく弱いので、坂をダッシュで登れば嫌でも宇宙に飛び出す
グラ。
 
巡洋艦は、漂流している仲間に破片が当たらないように砲撃するはずだから、
連中が飛んでくる方向にむかって飛び立てばオレたちも安全だグラ!
  
・・・オレたちはこの時を150年待ったグラ。漂流者と一緒に救助される絶好の
チャンスだグラ!!もちろん、ここに残りたい者はのこってもいいけど、消耗
部品の在庫はいずれなくなるグラ。
  
はぐれないように、ワイアーで連結しあって、思い切って飛び立とうグラ!!!」
 
グラサンレッドのことばをじっと聞いていたみんなは、やがて顔を見合わせながら
黙ってうなずきました。
 
 
 
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