はっつぁんとクリス大佐の救助のために流星群に突入した重巡
マラッカボスポラスは、大型隕石をグリス艦長の巧みな操艦で
回避し、小型隕石を砲撃で撃破しながら、徐々にクリス大佐た
ちとの距離を縮めていました。
 
「距離約9000キロ!この位置からなら、クリス大佐たちに接近
する隕石を精密に砲撃できます。フォリス司令、もう少しです!」
 
グリス艦長のことばに、フォリス司令はレーダーパネルを見つめた
まま答えます。
「はっつぁんたちの進路上にあるかなり大きな隕石は、確か150
年くらい前に調査が行われた、小惑星ギドラのようね。このままだ
衝突する確率が高そうだわ・・・・・。」
 
「わかりました。重巡マラッカとボスポラスの集中砲火で、ただちに
粉砕しましょう!」
 
 
 
『照準システムシンクロ!砲撃準備ヨロシ』
 
後続する重巡ボスポラスからの報告が届くと、すぐにグリス大佐は
主砲射撃指揮所に艦内マイクで発射準備を命じました。
 
「主砲発射よーーーい!」
 
発射の合図を出す寸前、通信装置がとても古い言語の通信を受信
しました!
 
「・・・・・こちら、小惑星ギドラ探査隊だグラ。もしもし、聞こえるグラ?」
 
「・・・・!!」
 
「ほ、砲撃中止!」
 
 
 
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