はっつぁんとクリス大佐が通過中の流星群の中に、ひときわ大きな隕石
ありました。
 
小惑星ギドラ」と名づけられたこの隕石には、およそ150年前に地球から
送られてきた探査ロボットたちが、乗ってきたロケットの遭難で帰還できなく
なり、そのまま住み着いていたのです。
  
「グラサンのアニキ、今日も地球の方角を見てるッキニ?ここらあたりは太陽
光線もわずかで、太陽電池の働きも弱いッキニ。燃料を節約しないと動けなく
なるッキニ!!」
  
棒状のカプセルを持った探査ロボットのズッキーニが話しかけると、とがった
岩の先端で宇宙を眺めていた赤い探査機、グラサンレッドが答えます。
  
「今日こそ、きっと地球からの通信が届くグラ」
 
 
「そう言って、来る日も来る日も待ち続けて、もう150年くらいたったッキニ。」
  
そう言ってズッキーニが肩をすくめた直後、急にグラサンレッドが強い電波で
叫びました。
 
「き・・・・きこえるグラ!!誰かが近づいて来るグラ!!」
  
「ええっ!!ほんとッキニ〜??」
  
「ほんとだグラ。どうやら、何度もSOSを繰り返してるようだグラ!!」
  
グラサンレッドとズッキーニの通信を聞いて、他の仲間も岩の先端に集まって
きました。
  
「私のアンテナにも、SOSを受信したッフー!」
 
真鍮色に輝く探査ロボット、ロボナイトも興奮した様子で言います。
  
「SOSっていうか、こっちが助けてほしいくらいだッキニ!どうするッキニ??」
  
「まずは、相手の進路を計算するグラ。それから、ありったけの電力でこちらからも
呼びかけるグラ!みんな、すぐに準備するグラ。」
  
「わかったッフー!」
  
6人の仲間は、遭難して大破した着陸船にもどると、すぐに準備を始めました。
 
 
 
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