身構えたまま、これまで以上に慎重にタイミングを見計らうクリス大佐の
様子から、星姫さまは相手が勝負をかけようとしている事に気づきました。
(来るわ!!・・・・たぶん次の一撃が勝負!!)
クリス大佐同様、星姫さまの体力ももはや限界に近づいていました。
(次の一撃をかわすか防ぐことができればわたしの勝ち、まともにくらえば
おそらくわたしの負けでしょう・・・きっと、もう立ってはいられないはず)
クリス大佐を見つめる視線をそらさずに、星姫さまも慎重に身構えます。
(なんという真剣なまなざし!クリス大佐もまた、自らが大切に思うものの
ため、命をかけているのだわ。・・・・もしかしたら、わたしたちは鏡のように
そっくりなのかもしれない)
ふとそんな風に考えて、星姫様の肩の力がわずかにゆるんだ一瞬の隙を
クリス大佐は見逃しませんでした。
「隙アリ!」
全身のメカニズムに最後の動力を伝達して、クリス大佐が一個のバネの
ように星姫さまに飛びかかろうとした、
まさにその瞬間!
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