クリス大佐と激しく剣を交える星姫さまの足場を安定させるため、等速直線飛行を
始めた彗星丸のキャビンで
は、ユウ中佐とうさぴー少佐が、なんとか戦いを収め
る
方法を思案しています。
「ピヨリーナちゃんが傍受したテレパシー
通信によると、星姫さまたちは重力刀を
かけて戦ってるらしいぴょん。その重力制
御技術が、ピヨピヨ軍と地球軍の和平
のカギに
なるらしいぴょん!」
「ものすごい揺れはおさまったみたいだけど、、ねえ、うさぴー少佐、わたし緊張し
てのどがからからに
なっちゃった、、」
「あ、飲み物がありやすよ♪少々お待ちになってくだせいやせ。」
ユウ中佐の声を小耳にはさんだはっつぁんは、操縦席近くのスペースから大きな
ワゴンを
引き出して、ユウ中佐とうさぴー少佐の座席の横まで、ガラガラと押して
やってきました。
「お弁当にお茶〜、沿線のお土産物はぁ、いかが
でやすか〜、彗星弁当に、蓬莱
茶、彗星丸の模型に、ご家庭用の万能扇子はいか
がでやすか〜♪」
「あれ・・・これって、、」
「重力刀だ
ぴょん!!」
ふたりは、お土産物のワゴンに飾られている万能扇子と重力刀に、目をまるくして
驚きました。
「星姫さまが持ってるのより小さいみたいだけど、これもちゃんと切れるの?」
ユウ中佐の問いに、はっつぁんが慣れた口調で説明します。
「もちろんでやす。星姫さまのは天下に名高い刀工、伊3号が鍛造した国宝級の
名刀で、これはお土産用に工場で作った量
産品でやすが、基本
的な性能は同
じで
やす。堅い冷凍食品でも、カラ付きのカニでも、みごとに真っ二つになりや
すよ!ご家庭のお料理用にまさにうってつけ、蓬莱市民はみんな使っておりや
す。お土産に一本、いかがでやすか?」
「え・・・」
「・・・・・・わざわざ、星姫さまのをかけなくっても、、」
「そうそう!これで技術的には充分だぴょん!!」
「まいどあり〜、でやす♪」
ユウ中佐とうさぴー少佐は、量産型重力刀を
一本ずつ、それと蓬莱茶と彗星弁当も
買いました。
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