彗星丸のキャビンの真上では、星姫さまとクリス大佐が激烈な戦いの
真最中です。
「アクセラレーターオン!イクワヨ、蓬莱市ノ姫!!」
突撃艇の機首を進行方向から斜めに向けて、スライドするように星姫
様の真正面に躍り出たクリス大佐は、身を乗り出して光子エネルギー
サーベルの連打を浴びせます。
カキイイィィィィーーン!!
ビシビシビシィィーー!
突撃艇と彗星丸は、そのまま互いの位置を保ちながら、ふたりはおそる
べきスピードと正確さで切っ先をぶつけ合い始めました。
コクピットで操縦桿を握る伊19号は、星姫さまとクリス大佐の戦いが超接
近戦になったのに気づき、いてもたってもいられず無線で星姫様に叫びます。
「姫様〜っ!!大丈夫であらせられるか?拙者にも指示を出してくだされ。
こやつに、彗星丸の機首をぶつけることだってできるでござる!!」
「ありがとう伊19号、でも手出しは無用よ。今は、彗星丸をまっすぐ飛ばす
ことに集中して!」
「心得ましてござりまする!」
星姫様が横Gでよろめいたりしないように、伊19号は操縦桿をしっかりと
にぎりなおしました。
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