ユウ中佐は、身振りや手振りをまじえて、状況を説明します。
「未知の外宇宙生命体ピヨピヨ星人は、ピヨリーナちゃんを見てもわかる
ように、高度な文明を持った宇宙人です、、彼らは母星ピヨピヨ星を失い、
移住先を求めて、私たちの太陽系まで辿りついたらしいんです、、
地球艦隊とピヨピヨ艦隊は、現在太陽の向こう側の木星軌道あたりで
対峙してるんだけど、私たちのL-25号とピヨリーナちゃんは、偶発的に
押し合いになって・・・」
「そうでござったか・・・。地球本星の一大事でござる!!」
「おうおうおう!地球のために、ひとはだぬぎやしょう♪♪」
伊19号とはっつぁんは、大きくうなずきながら聞いています。
「蓬莱市は、もともとは地球人の子孫だけれど・・・創建以来、地球人の
あいだの戦いや対立には、中立・不介入の方針を堅持しています。」
伊19号とはっつぁんをなだめるように、星姫さまは、やはり静かな表情で
語ります。
「それに、ピヨリーナさんも、ユウ中佐・うさぴー少佐も、今はここで修理や
休養をなさっている大切なお客人でしょう・・・できれば、みなさん無事に
元の場所へ帰してさしあげたいのです。」
「地球人同士の対立に干渉しないのはわかるけど、相手はピヨピヨ星人だ
ぴょん!地球人の子孫なら、味方になってほしいぴょん!」
そう言って跳ね回るうさぴー少佐に、星姫さまはしばらくじっと考えていました
が、やがて少しにっこりしながら言いました。
「わたし自身はこの星で生まれたので・・・。地球人もピヨピヨ星人も異星人
にかわりないんだけど。・・・どちらかの味方はできないけれど、平和的な
解決には、ご助力できるかもしれません。」
「わあ、講和を手伝ってくださるんですか!」
ユウ中佐も、びっくりしてとびはねました。
「おお・・・、姫様、本気でござるか!??」
星姫さまが大きくうなずくのを見て、伊19号とはっつぁんの気持ちも、すぐに
固まったようです。
「合点承知でござる!では、拙者たちはすぐに蓬莱市の各方面と調整いた
しまする。」
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