地球艦隊が小型戦艦群の方へ指向する様子を察知して、
ピヨピヨ軍参謀総長ペンダー中将は、大急ぎで第三艦隊
旗艦ピヨラーにテレポーテーションで移動して来ました。
 
ポッポ・コバト少佐、敵は全艦隊でこちらに向かってくるペン。
ピヨリーナ・ロボット隊の出動準備をしておいてほしいペン。」
 
巡洋戦艦ピヨラーの格納庫には、すでに整備・点検を完了した
ピヨリーナロボットが、起動待ちの状態で静かに並んでいます。
 
 
「了解でありますポッポ。各艦に4機ずつ塔載されたピヨリーナ
ちゃん全部で20機、ただちにシステム起動しますポッポ。」
 
ピヨピヨ軍最強のロボット兵器、ピヨリーナ隊を指揮するコバト
少佐は、はきはきした返事とはうらはらに懸念の色を隠せない
様子です。
 
「わが艦隊は、冷凍冬眠中の民間人を大量に載せているので
激しい衝撃を受ける戦闘行動自体、無理がありますポッポ・・。
ピヨリーナ隊は艦隊から離れた場所で邀撃する必要があります
が、燃料はおおむね0.5会戦分しかないのでありますポッポ。」
 
「わかってるペン。」
 
ペンダー中将は、コバト少佐に丁寧に説明します。
 
「先遣隊の交渉決裂で、現在地球人と交戦中だけれども、もう
一度私が交渉に行こうと思うのだペン。」
 
「ペンダー閣下が直々に、でありますか・・・?」
 
「そうだペン。母星を失ったピヨピヨ星人の窮状を訴え、なんとか
理解を得たいのだペン。・・ただ、今は交戦中だという事、それに
冷凍冬眠用の燃料が尽きれば、ピヨピヨ星人は絶滅してしまう
という事も忘れるわけにはいかないペン。地球に直進する大型
艦の艦隊は、距離が遠すぎて当面あてにできないのだペン。」
 
「わかりましたポッポ。ピヨリーナ・ロボットは、もともと宇宙作業
用に建造されたので、人工知性が戦闘に耐えるかどうかも
未知数ですが・・・。きっとこの艦隊を守ってみせますポッポ。」
 
 
 
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