もやもやとした物質は、やがてハッキリと人の形になりました。
 
「わあ〜、、ハイレグのお姉さんだぴょん♪♪」
 
ユウ中佐、わたしはハイレグのお姉さんじゃなくて地球の精です
 
どこからともなく、やわらかな声が聞こえてきます。
 
地球人とピヨピヨ星人の戦いをずっと見ていたんだけど・・・電磁要塞
の磁力波の力を借りて、ようやくイメージを送ることに成功しました
 
その不思議な人物の姿は、木星軌道上の両軍艦隊からも
くっきりと捉えることができました。
 
ピヨピヨ星人のみなさん、はじめまして!地球へようこそ♪
いっしょに、この惑星で生きていきましょう
 
 
「おお!地球の精だとおっしゃるのか!?し、しかし、ヨウコソとは・・」
 
地球艦隊の後北条元帥は狼狽して異議を唱えます。
 
ちから比べで解決を図るのは、どんな生き物でも通用しやすいルール
なのは認めるけれど・・・それはことばを持たないケモノたちのルール。
そろそろ新しい方法を、わたしは見つけてほしいのです・・・
 
自立した、知恵ある生き物なら、自由と責任は自己コントロールの
両側面、同じものだと知っているはずですね。
 
ネリエガスキー元帥は、深くうなずくと、言いました。
「・・・わかりましたピヨ。ピヨピヨ星人は、武力などに頼らずとも
自立した、信頼に足る生き物だと、行動で証明できますピヨ!」
 
地球の精は、にっこりすると右手の指をスッと動かしました。
 
「うを??あれ、え〜と、、」
 
後北条元帥が驚いて何か言おうとしているうちに、両軍の艦隊の
主砲と、地上の主な攻撃兵器がふいに消えてなくなってしまいました。
 
「おお〜、、も・・・もちろん、地球人類も証明してみせますぞ!」
 
・・・では、私からもプレゼントをあげましょう。
 
手招きする地球の精にしたがって、主砲のない両軍の艦隊が
地球に接近していくと・・・
 
 
 
 
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