地球に警報を発するとすぐに、ユウ中佐とミャア少佐は残った
予備のシャトル・ルナ10号に乗って、ぽぽりんとトリス大佐の
信号消失地点に捜索に向かいました。
 
月面シャトル「ルナ」シリーズは、3002年に宇宙鉄道局が開発
した最新型の小型宇宙船で、月面と宇宙の往復はもちろん、
地球の大気圏にも突入できますが、地球から飛び立つ場合は
補助ロケットを連結する必要があります。
 
「ユウちゃん、やどぴー氏の助手のランちゃんから、3時間後に
電磁要塞を稼動するって連絡がきたにゃ〜!」
 
「え、、そんなに急に!?わああ、急がなきゃいけないぴょん!」
 
銀色のシャトルは、宇宙空間をぐんぐんスピードを上げて突き進み
ます。
 
 
 
 
 
「だいたいこのあたりかにゃ〜?・・・ここまで地球時間でおおむね
1時間かかったにゃ。月面基地に帰るのに1時間必要だから、残り
1時間くらいしか捜索できないにゃん!!電磁要塞が稼動したら、
基地に帰れなくなるかもしれないのにゃ。」
 
「うん、わかってる・・・レーダーには、何も反応がないね。・・・ていうか
あれれ???何か変だぴょん!!
 
 
 
 
ユウ中佐が指差す方向に目を凝らしたミャア少佐は、なんだかその
方向だけ、周りより若干星の密度が高いのに気がつきました。
 
「にゃにゃ?天の川はこっちの方角だったかにゃ〜??」
 
「少し進んで、調べてみるぴょん!」
 
「ユウちゃん、時間に気をつけるのにゃ。」
 
「大丈夫、目視飛行で月面に着陸する訓練もだいぶ積んだから・・」
 
今はまだ謎の空間に向かって、ルナ10号は銀の矢のように
進んでいきます。
 
 
 
 
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