「・・・・ここは・・・?」
 
気がつくといや〜んは病院の真っ白なシーツの上に横たわっていました。
 
 
「おお、気がついたかいや〜ん!よかったのう♪ここはイヤポポリス中央病院
ぢゃ。諸尾博士、いや〜んはモウ大丈夫かのう。」
 
「かなり衰弱しているが、もともと怪我もしていないし心配ないと思うがな。」
 
「いや〜ん隊長は、潤子たちが正気に戻ったあとどういうワケかピヨピヨ艦隊が
突然撤収を始めて・・・その後になってから桃十字タワー制御室に倒れてるの
が見つかったの。潤子たちが幻術から醒めたときは確かにいなかったのに・・」
 
「いや、ぼくは・・・」
 
いや〜んはピオンと新惑星の事を話そうかと迷いましたが、いつかピヨピヨ星
人たちと自然な再会ができる日まで胸にしまっておこうと思い直しました。
 
「そうか・・・ピヨピヨ艦隊は撤収したパオ。地球防衛隊は任務に成功・・パオ?
恐竜がいるパオ!?」
 
ベッドの脇で見守るミンナにまじって、1頭の恐竜がいや〜んを見ています。
 
「ああ、どういうわけだか世界各地で絶滅したはずの動物が一斉に復活し始め
ているんだ。この恐竜のコドモはたぶんティラノザウルスだが、なぜかいや〜ん
君のそばを離れようとしない。退院するときは、連れて行ってくれたまえ。」
 
ピ〜!オォォォ〜〜ン
 
いや〜んのそばで甘えるような声を上げる恐竜のコドモを、諸尾博士はアキレ
たような顔で指差します。
 
「ワシら、ティラノザウルスや巨鳥モア、サーベルタイガーとかとどんなふうに
共存できるかマダ研究中ぢゃ!最近桃十字タワーのてっぺんに、日本トキが
巣を作りまくって若干困っちょる。いや〜ん、早く復帰してナントカしてくれい!」
 
 
*****
 
 
(ピヨピヨピンクはどうなったパオ・・・・?)
 
いや〜んが夕焼け雲を見つめていると、どこからともなく聞き覚えのある声
聞こえてきました。
 
(ワタシは惑星ピオンで元気にしてるピヨ)
 
(・・・??)
 
(ワタシたちの分離は完全ではないピヨ。まだチョットだけ心が混じっているみた
いなのピヨ・・・。ワタシたちはモシ本当に必要なら、いつでもまたピオンになれる
ピヨ・・・・!)
 
 
いや〜んは、ピオンが誕生するまでの精神的死闘を思い出しました。
 
(・・・いつか世界がもう一度ピオンを必要とするとき、その時が来たなら・・・。
ピヨピヨピンク、きっとキミと2人で立ち上がるパオ!)
 
宵の明星が明るく輝いています。
 
 
 
 
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