「ミナモが眩しいピォン・・・」
 
新惑星の地表まで1万メートル、9千メートル・・・と徐々に接近するピオンの目に
朝の光を受けてきらめく大洋と、深い森に覆われた陸地が見えてきました。
 
「新惑星は半径およそ6000キロメートル、自転速度24.01時間、公転周期は
365日ないし366日だピォン・・・
 
気温摂氏22.5度、気圧1015ヘクトパスカル、湿度31パーセント、大気は呼
吸に充分適するピォン。
 
時間の流れを調節して、まだ大型動物の発生していないこの星をピヨピヨ星人
たちの新しいフルサトにするピォン!」
 
 
 
新惑星の出来栄えに満足したピオンは、ピヨピヨピンクだった頃のように母艦にテレ
パシー通信を送ります。
 
《ピヨピヨ艦隊旗艦へ、こちら地球侵略先遣部隊コマンド・ピヨピヨピンクだピォン。
ピヨピヨ制式宇宙海図・座標00101101,11101101,00010110に生存に適する
新惑星を発見。至急偵察艦隊の出動を要請するピォン!》
 
《・・・こちら旗艦ピヨピヨン第一作戦本部。ピヨピヨピンク、貴官の報告は事実と相違
している。その座標には現在知られるかぎり惑星は存在しないピヨ。それに・・・
ピヨピヨイエロウより、貴官は戦死した旨さきほど連絡があったばかりだピヨ。》
 
《わかったピォン・・・これから映像と詳しいデータを送るピォン》
 
ピオンが新惑星の地表の様子や大気成分などの情報をやはりテレパシー通信で
送るうちに、初めは半信半疑だった旗艦の作戦本部の様子が徐々に驚きと興奮
変わっていくのが、送っているピオンにもハッキリと伝わってきました。
 
《ピヨピヨピンク!すばらしい発見だピヨ。ところでその星は何という名前だピヨ?
第2ピヨピヨ星でも悪くはないが、司令部としては貴官に命名してほしいピヨ〜。》
 
《ピオン・・・そう、惑星非怨。》
 
ピオンは少し考えて、明るく澄んだ声で新惑星の名前を告げました。
 
 
(ピオンは使命を果たしたピヨ・・・)
(ピオンは使命を果たしたパオ・・・)
 
ピヨピヨ艦隊への連絡を終えると、完全に一体化していたいや〜ん司令とピヨピヨ
ピンクの心はだんだんと本来あった差異をとりもどし始めました。
 
心が元のフタリに分離していくに従って、ピオンの姿はゆっくりと惑星ピオンの大気の
中に吸収されるように消えていきます・・・
 
(ありがとう、いや〜ん司令。あなたの愛と勇気のおかげだピヨ)
(ありがとう、ピヨピヨピンク。キミの知性と情熱のおかげだパオ)
 
(私たちはこのまま、ピオンとともに消滅するピヨ?)
(たとえボクらが消滅しても、ピオンの残したものは消滅しないパオ。)
 
消滅する最後の瞬間、ふたりの心はもう一度完全に一つに重なったようでした。
 
((どんなに宇宙が変化しても変わらない大事なもの、ピオンがピオンになって初めて
気づいたもの、ああそのスベテをみんなにも伝えられたら・・・・・・・・))
 
 
 
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