イヤポポリスを飛びたったピオンは低い軌道で地球を周回しながら
だんだんと高度を上げ、かけあしで成層圏に近づいていきます。
 
 
 
 
ピオンの視線が触れた全ての地表には一斉に緑があふれ、色とりどりの
花が咲き出しました。濃厚な酸素が大気と水を潤し、上空にはオゾンの層
がシッカリと再形成されていきます。
 
ぎゃ〜す、ぎゃ〜す!
 
ぴろぴろぴろぴろ・・・
 
やがて花々の合間から、遠い昔に絶滅していなくなってしまった鳥や動物・
昆虫や爬虫類がヒョッコリと顔を出し、歓喜の叫びを上げ始めました。
 
「・・全ての結果には原因があり、原因と結果は不可逆的に連鎖する。この
因果律のクサリを、たった今ピオンが断ち切る!地球人よ、生きとし生ける
ものたちよ。ピオンはチャンスを与えよう・・・歴史の過ちや失敗を自らの手
で修正するんだピォン!私は地球のみんなを信じているピォン・・・」
 
地球の隅々まで視野に収め終わったピオンは、今度はピヨピヨ星人に想いを
巡らすと一気に高度を上げ、大気圏を離脱して宇宙に飛び出して行きます。
 
 
 
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