ピヨピヨ星人の作り出した幻術世界が現実の空間・イヤポポリス中央制御室に
吸収され消滅しても、ピオンはそのままの姿で現実の世界にもどってきました。
計器に囲まれた制御室でピオンは、元の自分たちの姿を探しましたがピンクの
ピヨピヨ星人もいや〜ん司令も見つけることができません。
「形而上でも形而下でも、ボクはただ一人のボクになったんだピォン・・・
奇跡のような出来事に、慄くような畏れ多さを感じるピォン。」
天上にも地上にも私は唯独りのピオーン!
ピオンの厳かな澄んだ叫びが中央制御室にこだまします。
イヤポポリス中央制御室では、幻術世界で精神的に破壊されたぽぽりんと
潤子ちゃんが、まだババロアの脳髄や解剖図になりきって異様な振る舞いを
続けていました。
「ピオンには使命があるピォン」
2人のアタマをピオンのマントがスッとかすめると、ぽぽりんと潤子ちゃんは
深い海底から戻って来るように徐々に正気を取り戻したのです。
「負けるないや〜ん・・・って、おおお?ワシはイッタイ・・・」
「潤子たち、どうなったの?スイカは叩けたんだっけ・・?」
ただ、幻術世界の維持に精神エネルギーを加勢し、一部始終を見ていた
黄色いピヨピヨ星人だけは泣きながらピオンに叫んでいました。
「ピヨピヨピンク!なんてことだピヨ〜・・もとに戻っておくれピヨ〜!」
「ピヨピヨイエロウ・・・泣かないで。ピオンは地球人もピヨピヨ星人も
必ず救う。それがピオンの使命なんだピォン!」
いまだ事態がのみこめていないぽぽりんと潤子ちゃん、泣き叫ぶピヨピヨ
イエロウをその場に残し、ピオンは大空に向かい飛び立ちます。
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