「OK!いくわよ、トリス!」
 
「はい、姉さま♪」
 
大空を駆け巡るようなステージセットの中、軽やかなステップで
クリストリスは踊ります。
 
 
 
 
 
 
「わあ♪♪クリス大佐とトリス大佐が、、ダンスしてる!?」
 
ユウ中佐がびっくりして目をまん丸にすると、モリス大佐も眩しそうにモニター
を見つめます。
 
「そうだったんですね・・・。第一次惑星戦争以前の平和だった時代、クリス型
アンドロイドは、人間には実現不可能な正確なダンスや、可聴域ぎりぎりの
音階まで歌える合成音声の歌で人々を励まし楽しませる、そういう存在だった。
そして、おそらくこれが、私たちクリス型アンドロイドの本来あるべきすがた
だったんでしょう。」
 
モニターを見つめるモリス大佐は、誇らしさや郷愁にも似た気持ちで胸がいっ
ぱいになり、人工の目頭が熱くなるのを感じました、
 
 
 
 
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