「いったいどうなったのだ!?クリス大佐は無事なのか?」
 
戦艦チョモランマの艦橋では、後北条元帥モリス大佐が、壁の全周に設置
されたモニターに映しだされる小惑星ギドラの様子に目をこらしています。
 
「ワカリマセン。重巡マラッカカラハ、今ノトコロ何モ連絡ガアリマセン。」
 
「レーダーに反応は?」
 
「砲撃ノ破片ガ無数ニ漂ッテイテ、クリス大佐タチヲ識別デキマセン。モニター
ノ望遠モ、コレガ最大デス!」
 
「むうう・・・」
 
クリス大佐たちの安否がわからず、後北条元帥は苛立ったように唸りました。
 
 
「元帥!識別不明ノ機体ガ2機、小惑星ギドラノ爆煙ノ中ニ突入シテ
イキマス!!」
 
「なに?誰の機体だ!ぽぽりん氏と一緒に出撃したトリス大佐か?」
 
「ワカリマセン。地球艦隊ノ識別信号ヲ発信シテイマセン!ドウヤラ、
蓬莱市ノ彗星丸カラ緊急発進シタモヨウ」
 
「彗星丸?では、星姫か?
 
星姫さまの意図を測りかねて、後北条元帥は眉間にしわをよせます。
 
「イッショニ投ゲダサレタ、Ha-883号ヲ助ケヨウトシテイルノデショウ。
モシカスルト、クリス大佐ノコトモ心配シテイルノカモシレマセン。」
 
「そうか・・・」
 
後北条元帥は拳を固くにぎると、思わず心の中で叫びました。
 
(がんばれ星姫!クリス大佐をたのむ!!)
 
 
 
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