一方、ピヨリーナちゃんを追って小型哨戒艇で発進したポッポ
・コバト少佐は、燃料切れで地球に不時着し、イヤポポリスの
いや〜ん司令のもとに招かれていました。
 
「ピヨリーナちゃん・・・無事に帰ってきてほしいポッポ」
 
空中都市イヤポポリスの中心、もも十字タワー最上階では、
コバト少佐、いや〜ん司令、それに火星基地から応援に駆け
つけたやどぴーとランちゃんが、地球本土としての対応を
相談しているところです。
 
「おおむね南西の方角で、両軍の大艦隊が出会っているわ」
ランちゃんがメガネ越しに見つめる方向を、他の3人も、大気を
透かすように見つめます。
 
 
「宇宙戦艦チョモランマに残ってるトリス大佐から、ひとまずL−25号
とピヨリーナちゃんの帰還のため、両軍が協力するって連絡がきたよ」
 
小型通信機で艦隊と連絡をとりながら、やどぴーが報告します。
 
「月面基地ではミャア少佐が、シャトル全機に燃料を補給して待機し
てる。ユウ中佐たちを迎えに行くって、はりきってる様子だね。」
 
「問題は、帰還方法の情報を得たピヨリーナちゃんと、L−25号の間に
コミュニケーションが成り立って、力を合わせられるかどうかだゾー・・
今のところ、L−25号に連絡をとる方法が全然ないパオ!」
 
「建設中の電磁要塞を、早めに稼動させてはどうかしら。L−25号のセン
サーが磁力の変化を捉えれば、きっと何らかの合図だと気づくはずよ。」
ランちゃんの提案に、いや〜ん司令は静かにうなずきました。
 
 
「ピヨリーナ7号機には、さいしょの一言から私がインプットしましたポッ
ポ。私にとって、実の娘も同然でありますポッポ」
 
ポッポ・コバト少佐たちの心配や焦燥感をよそに、あまりにものどかな
青空を白い雲がゆったりと流れていきます。
 
 
 
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