冷凍冬眠でヘルメットの内側にビッシリと霜のおりたぽぽりんの
手をとって、トリス大佐は月面基地まであと12時間の位置まで
たどりつきました。
 
「システムチェック・・・破損クラスタなし。動力系、内蔵兵器系バス
正常。だけど、ぽぽりんを捕捉するためにロケット燃料を使いすぎて
しまったわ・・・。月面へ軟着陸する逆噴射用の燃料がたりない。
月の周回軌道上でシャトルを待つしかないかな・・・。」
 
その時、トリス大佐の光学センサーが遥かかなたを地球の方向へ
進撃する大艦隊をとらえました。
 
「・・・!!あれは・・・」
 
 
 
 
どうやらトリス大佐たちは、ピヨピヨ軍地球上陸部隊の前衛と
はちあわせしてしまったようです。
 
「まずいわ!戦闘機動を行うと凍ったぽぽりんが砕けてしまう。
それに、ここで燃料を使ったら月の周回軌道にももう乗れない」
 
 
 
 
トリス大佐の電子頭脳が、とるべき行動を必死で検索していると
こちらを発見したのでしょうか・・・艦隊の一隻が静かに接近して
くると、小さな連絡艇を発進させた様子です。
 
 
 
 
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