冷凍冬眠で脳が凍りつくまでの少しのあいだ、ぽぽりんは
夢をみていました。
(おお・・・コイツらはいったい??・・宇宙人ぢゃろうか・・)
夢の中の2人の宇宙人(?)は、大聖堂のような場所で大きな
水色の宝石を巡って言い争いをしている様子です。
黒い宇宙人:「・・幸福とは願いを叶える事。私の願いは、この
世にも美しい宝石を手に入れる事・・・君は手を引くべきだ」
赤い宇宙人:「それは私も同じだわ。アナタこそ、別の宝石を探
すべきだと思うわ」
黒い宇宙人:「なんとか半分ずつにして、お互いの願いの半分
ずつでも叶えられないだろうか」
赤い宇宙人:「宝石は半分にしたら価値がなくなってしまうわ。」
黒い宇宙人:「こういう時、どうすればいいのだろうか」
赤い宇宙人:「どちらかが諦めるか、戦うか・・・かしら」
(・・・2人とも仲良くすればええんぢゃ!宝石の美しさ自体に
価値があると思うなら、いっしょに護っていけばええぢゃろう・・・)
黒い宇宙人:「・・・では、決闘だな。生と死が2人を分つまで」
(・・・おお!!)
赤い宇宙人:「わかった。全力出し切れば死んでも後悔しない」
(・・いや、死んではいけん!)
武器をかまえる夢の中の2人を見つめるうち、ぽぽりんは脳
まで凍りついて・・・いつ消えるともなく、2人の宇宙人も消えて
しまったようでした。
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