「ピヨピヨ艦隊ガ重力バリア外縁ヲ越エマシタ。初弾発射ヲ確認！キマス！！」   ギュイイイイイイイイン！ゴオオオオオ・・・･   ピヨピヨ軍の戦艦から放たれた大口径のレーザー光線が戦艦チョモランマ 艦内の空気をビリビリと震わせながら舷側をかすめます。   トリス大佐は、刻刻と変化する双方の艦隊の位置関係をモニターしています。   「ピヨピヨ艦隊ヲ周囲全方向ニ誘導成功。元帥、今デス！」   「了解。砲撃開始！」   地球艦隊の先頭を進むチョモランマに続いて、単従陣に並んだ各艦が 中性子星の岩石でできた巨大質量の砲弾を、一斉に発射し始めます。     「ピヨ〜！敵は、拡散隊形のわが軍のど真ん中に突入して、 反動を相殺するために反対舷に撃つ砲弾も有効射としていますピヨ！ これ以上深く浸透されると、わが方は同士討ちの危険がありますピヨ」   地球艦隊の意図を素早く読み取ったインコマン大佐が危険を知らせると ネリエガスキー元帥は艦隊全艦に増速を命じました。   「全力射撃を続けながら、敵艦隊の後方側へ回り込むピヨ！ 敵の殿艦から１隻ずつ集中攻撃をかけて沈めていくピヨ。」   双方とも有効な命中弾を得ないまま、めまぐるしく位置関係を変えて いきます。         もどる       Topへ       すすむ