「もうおそいピヨ〜!ぼくらテレポーテーションですでに来ちゃってるピヨ。」
 
 
ヒヨコがさえずるような声が聞こえたと思った瞬間、地球防衛隊の3人は
激しいメマイに襲われて、その場にくずれおちるように倒れてしまいました。
 
◇◇◇◇◇◇
 
おお!いや〜ん、もっと右ぢゃ、みぎ!
 
気がつくと、いや〜ん・ぽぽりん・潤子ちゃんの3人は、妙に郷愁をそそる海辺
スイカわりをしている真っ最中です。
 
「いや〜んさん、行き過ぎ!ちょい左、左・・・って、あれ??なんでスイカわり
なんかしてるのかなァ!」
 
 
「むう・・・?ほ、ホントぢゃ!おかしいのう」
 
ぽぽりんも、事態の不条理に気がついて愕然としました。
「どうやら・・・ピヨピヨ星人の幻術にかかってしもうたみたいぢゃ!」
 
「もも十字タワーにテレポーテーションしてきた瞬間に、私たちに術を
かけちゃったわけ?・・・ものすごい超速攻だわ!」
 
どこからともなく、ヒヨコのようなピヨピヨ星人の声が聞こえてきます。
  (ご明察ピヨ。サア、そのスイカをわるピヨ!失敗したら地球はもらうピヨ)
 
パオ〜!いったいどうなってんの?前が見えないゾ〜
両目にアイパッチをして棒をかまえたいや〜ん司令は、状況を把握でき
なくてうろたえています。
 
「いや〜ん!落ち着いて指示どおり叩くんぢゃ!幻術は、ピヨピヨ星人
自身も相当な精神エネルギーを使うはずぢゃ。この妙な世界で勝利を
重ねて、ヤツラをヘトヘトにする以外勝つ道はない!がんばれいや〜ん、
地球の運命は、いや〜んの一撃にかかっちょるぞ!」
 
「え〜、キンチョーするよ〜」
 
潤子ちゃんとぽぽりんの、右とか左とかヒッシの指示を受けて、いや〜ん
司令は大きく振りかぶると、思い切って棒を振り下ろしました。
 
 
 
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