数年後。はなぴょんの大量のナミダは火星の気候に大変化をも
たらし、ワズカ数年で安定したと、濃密な大気を形成しました。
 
青い海と水蒸気の雲にいだかれた火星は、よく見ると少し赤みが
かっていたけれど、地球にソックリに見えました。
 
 
火星の大気は、動物が呼吸するにはまだ多少炭酸ガスが多めでしたが、
地球の植物が生育することは可能だったので、たくさんの木や草花
が地球から移植されました。
 
これらの植物は、活発に光合成をして酸素をつくりだしています。
火星に人類がすめる日も、きっと遠くないことでしょう。
 
 
はなぴょん本体近くの小島に、ぽぽりんと潤子ちゃんはたくさんの
チューリップを植えました。はなぴょんは、いつか泣き止んでいます。
 
「チューリップ、気に入ってくれたかなあ」
 
「ワシらの目には見えんけど、地球の花にも花の精がおるんかのう。
ミンナ、はなぴょんと仲良くしてやってくれい!」
 
チューリップの丘の中ほどには、ぽぽりんたちがタッタ一度だけ見た
はなぴょんの花の精の姿を、思い出して作ったが立っています。
碑文は、次のように刻まれていました。
 
ほしのはなぴょん
うちゅうしょくぶつのせい
じんるいのともだち
 
3000ねん6がつ  こんりゅう
 
 
 
 
 
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